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3年目ハルキタル 立茎

2023/05/08

皆さんこんにちは。栃木県大田原市でアスパラガスとにらの栽培、販売をしております Farm Next代表の佐藤潤一です。

今日は3年目に入ったアスパラガス、ハルキタルについてお伝えしていきたいと思います。

アスパラガスは基本的に昨年の秋の病害虫の被害の有無などによって翌年のアスパラガスの収量、太さなどが決まります。

昨年度どうだったかというと斑点病、褐斑病の被害があり、あまりいい状態ではありませんでした。

昨年度の病気の原因を深掘りすると、主に3点あります。

まず1つ目は排水の悪さです。アスパラガスは比較的水害には強い作物ですがやはり根の成長に悪影響を及ぼします。するとアスパラガスの親木がダメージを受け結果として病害虫の発生を助長します。

そこで今シーズンはまず排水対策としてシーズン開始前にドリルで通路に穴を数か所開け水が通路に溜まらない対策を取りました。そこに加え灌水チューブの設置場所や、追加で点滴チューブも設置し春シーズンと夏シーズンで使い分けできるような仕様に変更しました。これにより病気が多く発生する時期でも湿度を変化することなくアスパラガスに十分に水を与えられるためみずみずしさを保つことが可能になります。

そして2つ目の病気の要因は立茎時期にあると私個人は考えております。

昨年度は2年目という事もありアスパラガスの性質上まだ寒い時期に芽を出してしまいます。そこに立茎(親木を夏に向けて残していく作業)が重なり、どうしても霜対策の為早朝まで水を流さなければならず、ハウス内は湿度が高い状態になります。

病気は湿度を好むのでこの時期に病気が発生していると考えられます。

私の経験上2年目と3年目の病気の発生具合を比較したところ顕著に違いがあり3年目のアスパラが病気の発生率が少ないことからもこのことが言えます。

そして最後に3つ目になりますが、実はこの圃場は比較試験の為、バイオバランス堆肥を使用しませんでした。

この圃場の隣にあるハウスはバイオバランス堆肥ありで昨年栽培しましたが見事なほどに病気の発生も少なくやはり今年も収穫量が増しております。

これは土の中の微生物が作物に有効に働いているお陰だと思います。アスパラガスは一度植え付けをすると基本的に耕さない為、定植前の土づくりが重要になります。土づくりを行ったうえで毎年この堆肥を施すことにより毎年少しずつ地力が上がり健全なアスパラガスが育ちます。

私たちは微生物のまだ見ぬ可能性を信じ、人が作物に対して最大限出来る事+微生物の働きを併せ持ち、唯一のアスパラガスを栽培できるよう今後も従業員一同精進していきたいと思います。